初診日が確認できないと却下になたったが、推定できるとされた事例
これに対し、保険者は、審査請求時の意見書、再審査請求時の保険者意見において、前件(主位的請求)の請求時に請求人側から提出されたe病院の受診状況等証明書が添付できない申立書に、傷病名を「糖尿病」、医療機関名を「e病院」、受診期間を「平成○年○月○日~平成○年○月○日」とする記載がされていること、同じく請求人側から提出された病歴・就労状況等申立書には、平成○年○月○日から平成○年○月○日までの期間について、「勤務先の健康診断で受診し、結果として血糖値が高くe病院通院、加療が必要と診断・指導を受けることとなった。1回/月通院し受診し、食事指導、日常生活上の注意なども受ける。・・・」との記載がされていることを理由として、本件傷病の初診日が平成○年○月から同年○月までであることを認めることができない旨主張する。しかし、請求人が前件(主位的請求)において申し
立てた初診日(平成○年○月○日)は、既決処分及びこれについての再審査請求の裁決において、いわゆる医証やこれに準ずる証明力の高い資料がないために確認することができないとして否定されたものであり、また、前件の訴訟においてされた○○地方裁判所の判決においても、請求人が平成○年○月○日にe病院で糖尿病により受診した事実を認めるに足りる客観的な資料は提出されていないなどとして、初診日
が平成○年○月○日であると認めることはできないとされている。このように、前件で主張されていた初診日は、請求人側から提出された資料の証明力が低いために否定されているのであり、また、初診日の証明資料については、証明力の高い資料でなければならないとする前記1記載の趣旨からすれば、本件のように請求人が初診日として主張している日における受診が証明されているような場合、保険者においてそ
れよりも前に初診日があることを主張して当該初診日の認定を覆す上でも、相応の証明力(請求人が初診日を主張する場合に求められる証明力と同等の程度ではないとしても)の備わった資料又は根拠に基づかなければならないと解されるのであって、保険者が挙げている前件請求時の上記資料は、本件における請求人主張の初診日の認定を覆すに足りるものと認めることはできない。
