患者団体・障害者団体の方へ

重要なのは、情報提供、結果の確認

 社会保険労務士が障害年金の請求を行うことに嫌悪感を示される団体の関係者の方から、こちらが照れくさくなるほどの持ち上げ方をされる団体の関係者まで、様々です。個人の好き嫌いは、いろいろあって当然ですが、団体も個人の集まりですから、なんとなく各団体の性質のようなものが形成されていくように感じています。
 あくまでも、一個人の印象です。また、これは、病気や障害に限った話ではありませんが、なんとなく感じるのは、歴史のある団体、大きな団体、組織だった団体、これらは、団体が成熟した結果ですから、団体の関係者に見識の高い人がおられて、運営のルールも確率され、まさに「組織」を感じさせます。一方、歴史の浅い団体、小さな団体、組織だっていない団体は、大丈夫かと思うようなことがしばしばあり、運営のルールも確率されていないところが多いようです。
 団体の関係者から依頼があるのは、想像通り、歴史の浅い小さい団体の関係者です。歴史のある大きな団体の関係者からの相談などは、ほとんどありません。

 「それはどうも」で、終わりません。私のところに来る依頼でもっとも多いのは、歴史のある団体が存在している障害をお持ちの方です。そのような障害の方が昔から多いのですから、当然といえば当然です。依頼されるのは、そのような団体に所属していない、あるいは、所属したくないと思っている人が多いようです。所属していても、所属している団体に相談しにくいとおっしゃられる人もいます。相応の会費を払い、過去には相応の手伝いもしてきたのに、障害年金の話はしにくい、そんな感覚を持たれている人もいるようです。

 「それがなにか」。なにもありません。ただ、傷病をお持ちの人のなかに、多数派の声の大きい団体があり、少数派の声の小さい団体もある。多数派の声の大きい団体が、いつしか守旧派とのレッテルを貼られないことを祈るだけです。
 個人の障害年金の請求を支援することは、団体の趣旨からすると、そぐわない面もあろうかと思います。したがって情報提供だけで十分です。窓口の案内だけでに留まらず、結果についても関心を持たれ、もし、残念な結果になったことを知れば、その後の方法をお知らせください。それをする費用・労力はしれています。請求を手取り足取り手伝う必要はありません。手取り足取り手伝おうとするから、できないのです。情報提供、結果の確認、その後の案内。たったそれだけで、団体に救われたと感じる人が増えると思います。

特別支援学校を卒業された人の親御さんの話

 少し脱線します。
 特別支援学校を卒業された人の親御さんの話です。
 就職の際、学校推薦を求める企業が多い。特に大企業の特例子会社は人気が高く、学校に対して推薦枠(人数)が設けられている。皆さん、推薦枠に入りたい。でも、たいていは、成績の優秀な子(たいていは障害が軽い子が成績が優秀)が推薦枠に入る。推薦枠に入れない子もその企業に応募できるが、今まで、それで採用になったという話を聞いたことは無い。推薦枠に入れない子(成績の中から下ぐらい、たいていは障害の程度も中程度)の多くは中小企業に就職。

特別支援学校卒業後、社会の流れの影響を受ける障害者たち
 大企業の特例子会社に就職した子は、20歳前になると、会社の保健師さんの援助を受けて、障害年金を請求する。そして、多くの子が障害年金を受給しているようだ。
 中小企業に就職した子は、仕事が続かず、途中で退職することも多い。当然、保健師さんなどもおらず、20歳になったからといって、誰かが障害年金の請求を手伝うなんてことは一切ない。そもそも、会社の人は、障害年金なんてものを知らないか、とっくにもらっているように誤解している。それで、障害年金を請求するが、もらえない子も多い。働いている子は、働いているから、もらえないんだと変に納得しているが、すでに仕事を辞めてしまった子の場合は、悲観にくれる。
 障害が重い子は、作業所などに通う。20歳になると職員から障害年金の説明があったりするよう。もちろん障害が重いから、手伝ってもらわなくても、ほとんどの子は障害年金を受給している。中小企業に就職した子に比べて、ストレスも少ないからか、学校時代よりもしっかりしてきたなという印象を受ける子もいる。
 大企業の特例子会社の子は、保健師さんがいて、職場環境も良く労働条件も良い。障害年金を受給して、もともと障害が軽い子だから、仕事も長続きする。
 中小企業に就職した子は、保健師さんはいない、職場環境や労働条件も良いとは言いにくい。ストレスを強く感じる子も多く、長続きせず、辞めていく子も多い。障害年金をもらえなかった子もいる。
 ・・・・で、私に障害年金の依頼が来ました。「大企業の特例子会社に就職させたかった、あのとき、もっと強引に学校に言えばよかった・・・」と。
 この話の真偽は不明です。ちなみに私の地元の奈良県の学校ではありません。
 これでは、組織としてまとまりませんね。
 二極化、勝ち組負け組、制度疲労、官僚化、既得権益。皆様の団体も、社会の大きな流れの中にあるようです。

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